夕べは家に帰ってから急に練習したくなり、当日予約で「
エムズスタジオ」へ
電話口のオネーサンが言うには「いつもの地下のスタジオはみんないっぱいですけど3階なら空いてますよー」とのこと
はて、3階にもスタジオがあったんだ?
訊くと、元スナックだかバーだかの空き店舗をリハスタにしているらしい
僕ひとりでギターの練習だからそれでもいいっすよー とアンプを持ち込み練習を開始することにしたのですが・・・
この3階のリハスタ、さすが元スナック なんとも妙な雰囲気です
まずスタジオの人に案内されてEVで雑居ビルの3階へ
薄暗い・・・ それに屋内なのに寒い・・・
3階建てでもほとんど空きテナントでシーンと静まり返っていました
看板のネオンの類は全く点いておらず、飲み屋街のビルにはつきもののカラオケの音も全くせず、怪しげな会員制(らしい)クラブはやっているんだかいないんだかインターホンでお呼び下さいとあるし・・・
はるか地下の本スタジオからはかすかにズンズンと他の人達のリハの音が漏れ聞こえています
うーん・・・不気味! 寂れた飲み屋街ってなんとも言えない悲しさですねー
こんなところで一人で夜中に練習か・・・ と自分で来ておいたくせにちょっと萎えながら場末感ただよう元スナックのリハスタにマイギターとアンプを降ろし、いつものように簡単にセッティングを済ませました
よく見ると天井にはどくどくしい色セロファンでくるくる回すチャチな舞台照明装置やべローンと長いカウンターにはモニターSPやミキサーが置いてあり、田舎のスナックらしい野暮ったいヘンな内装や安っぽい絨毯や白い蛍光灯のダウンライト(飲み屋なのにありえん!)に「やっぱ潰れた店らしいな、いかにも」と妙に納得してしまいました
もうすぐ40のオッサンがこんなところでエレキギターを抱えているとなんだか昔の場末のキャバレーの売れないハコバンにでもなった気分になり、
怖いのでいきなり
ギャーン!と ストラトキャスターとアンプフルテン大爆音!!するとおかしな場末の潰れたスナックのうらぶれた雰囲気を吹き飛ばすようにマイ・フェンダーアンプからは豪快な60年代ディストーションギターサウンドが飛び出し、飲み屋の安っちい新建材のふざけた毒々しい内装をビリビリと震わせました
そして高揚した気分でいつもの「Red House」や「SuzieQ」をかき鳴らすうちに、それまでのしけた嫌~な気分はどこへやら、わざとらしい間接照明でさえ「これのせいで普通のリハスタより良い雰囲気かも」となり、すっかりゴキゲンに仕事明けの練習タイムを楽しんでしまいました
「やっぱり毒には毒で対抗するのがいいのだな」と、ひとりでアホのように納得しながら終了時間を迎えました
そんな、なかなか貴重な場末スタジオでした
ぜひ今度はブルースハープF君を連れて行ってあのなんとも言えない妙~な感じを味わってもらうかな~(笑)
きっと火を噴くようなF君のブルースハープで、またもや場末の寂れた空気を変えてくれるでしょう